SPECIAL
キャストスペシャルインタビュー
―『僕のヒーローアカデミア』4期おつかれさまでした。
おつかれさまでした!
―あらためて、ヒロアカという作品について伺います。原作を読んで感じる面はどういったものがありますか?
原作コミックスは最新刊までしっかり読ませていただいていまして、とにかく胸が熱くなる、唯一無二の作品だなと感じています。堀越先生の絵の迫力や勢いが気持ちよくて、すごくパワーがあるので、それに後押しされるようにテンポよく読み進めてしまいます。
―アニメはどうでしょうか?
アニメから強く感じるのは、制作の皆さんが演出に命を懸けている!というところです。原作では描き切れていない動きやアクションもそうですが、同じシーンでもアングルやポーズを変えたりして、原作を大切にしながら、もっと面白くしようという熱意を感じます。それと、キャラクターの気持ちの流れをすごく大事にされていて。気持ちの変化だったり、例えば倒れてまた立ち上がる瞬間だったり、そういった面がすごく丁寧で。アニメでは、ヒロアカという作品のまた違った魅力を発見できていると思います。
―そのヒロアカでねじれちゃんを演じられていますが、第一印象はどんなものでしたか?
第一印象は、せわしない女の子です(笑)。エネルギッシュで、「いつ寝てるんだろう?」と思うくらいアクティブ。それでいて、雄英ビッグ3のひとりということもあって、すごく強い攻撃を繰り出したり、空を飛べたり、“個性”もすごいですが、ねじれちゃん本人は自分の“個性”についてそんなにわかってないのかも…?という気もしていました(笑)。感覚でやっていそうだなって。
彼女は好奇心や興味が尽きないんですよね。それが自分のエネルギーの源なんだと思います。子どものようにまっすぐで、いつだって前向き。そういったところは私自身も尊敬しているところであり、演じるうえでもそこを心がけています。私はのんびりした性格なので、もしかしたら真逆にいるのかもしれませんけど(笑)。
―(笑)。ねじれちゃんを演じていかがですか?
「ねえねえ、なんで?」って質問をしておいて、返事を待たずにすぐ別に興味が向いちゃう女の子ですが、3期最終回で1年A組にやってきたとき、それがいきなり出ましたよね。そのスピード感や、今どの子に興味が向いているか、という彼女の“せわしなさ”がすごくて、収録では苦労しました。続けてではなくカットごとに録らせていただいてりして…。質問をしているようでしていないというか、興味はあるんだけど他にもたくさん目が行ってしまう。そういった感じを出すのが一番難しいです。
―ミリオ、天喰と合わせてビッグ3についてはいかがですか?
ねじれちゃんがまず前に出て、ミリオはでーんと構えてくれていて、環くんは後方で小さな声で喋ってる(笑)、バランスがすごくいいと思います。ねじれちゃんは、ミリオも環くんも大好きなんですけど、2人への接し方も面白くて、ミリオのギャグに対してや、環くんへの声のかけ方が、たまにぞんざいになるというか。他の人が言ったら嫌味みたく聞こえるのも、ねじれちゃんが言うと、そしてあの2人だからこそ成り立つ掛け合いだと思います。
―4期ではヒロアカで初めて先輩後輩という関係が描かれました。ねじれちゃんはお茶子と梅雨ちゃんをインターンに誘ったわけですが、2人にどう接していると思いますか?
あまり細かいことは言わずに、意外と「背中を見せる」という感じじゃないかなと。ある程度の信頼をスタートから置いていたんだろうなと思います。ねじれちゃんは、2人を引っ張ってあげる瞬間もすこしはありましたが、一緒のチームにいる人が、先輩だろうと後輩だろうとあまり変わらないんじゃないでしょうか。例えば68話でねじれちゃんが街で暴れる敵<ヴィラン>に「グリングウェイブ」を出して、そのあとに2人に攻撃の合図をしましたが、あとはその戦い方や攻撃に興味津々だったのかもしれません。あと、体育祭の2人を見て「リューキュウに合うと思った」というセリフもあって、ああ見えてじつはすごく洞察力みたいなものもあるんだと思います。
―4期ではヒーローインターン編と文化祭編が描かれました。アフレコ現場でどんな印象を持っていましたか?
ヒロアカは、自分がたまたま持ち合わせた“個性”次第で生きづらさを感じた人間が敵<ヴィラン>になってしまう、というのが多い印象があるんですが、死穢八斎會、特にオーバーホールは、自分なりの美学や正義というものが強くあると思います。ヒーローたちが突入した時も、幹部たちの戦い方や行く手の阻み方がすごく組織化されていて、死柄木たちはまだどこか荒っぽいところがある一方で、死穢八斎會はより大人な組織だなと。そんな“極道”と呼ばれる人たちと戦う物語が、これまでのヒロアカとのギャップがあって面白いなと感じていました。そのきっかけがエリちゃんというひとりの女の子で、そこを接点に戦いが始まっていく。ひとりの女の子を救ける、というシンプルな軸をいろんな要素が取り巻いていて。死穢八斎會という“極道”と、警察ではなく、“ヒーロー”が戦うというのがこれまでにない設定で新しいし、面白いです。
―そしてそのヒーローインターン編からガラッと変わって、文化祭編となりました。
アフレコ現場の雰囲気も変わりましたね。その中でねじれちゃんは、文化祭のミスコンに出るにあたって「絶対優勝したいんだ」ってこぶしを握り締めるような気持ちを伝えるシーンがあって、そんなねじれちゃんは私自身初めて演じました。最初はまわりに言われて「じゃあ出てみようかな」くらいだったのが、出るからには勝ちたい!って前向きな気持ちを見せて、絢爛崎さんっていうすごい人がいる、って話をするときもイキイキとしていて、目の前のことだけじゃない、未来のことに向けて好奇心をかき立ててる、そんな新しい一面を見ることができて嬉しかったです。
―ミスコン本番のオンエアも楽しみなのではないでしょうか?(※インタビューは第86話放送前)
そう、楽しみなんです!原作ではふわふわ浮かんで舞っている、っていうのはわかるんですが、どんなアニメになっているのか…。本当に4期で文化祭編までお話が進んでくれてよかったなと思います。
―それでは最後に、ファンや視聴者にメッセージをお願いします。
『僕のヒーローアカデミア』第4期をご視聴いただきまして誠にありがとうございました!4期もヒーローたちの葛藤や、真に迫る瞬間が多く描かれ、私も一視聴者として見ていて何度も胸が熱くなったし、涙を流しました。改めて本当に、アニメヒロアカに関われて嬉しいなという気持ちと共に、心から信頼できるアニメチームのスタッフの皆様に感謝を捧げたいです。日々ヒロアカを愛してくださっているみなさま、どうぞこれからも温かい応援を宜しくお願い致します!
第5期も間違いなく!プルスウルトラです!!
―ありがとうございました!