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キャストスペシャルインタビュー

天喰環役 上村祐翔さん インタビュー 天喰環役 上村祐翔さん インタビュー

―「ビッグ3のサンイーター」のアフレコ、おつかれさまでした。


おつかれさまでした。疲れました。



―天喰の当番回のアフレコ直後のインタビューということでいろいろお話を伺わせていただきます。まず、ジャンプコミックは小さいころから読んでらっしゃいましたか?


ジャンプは少年の頃よく読んでいて、ジャンプのヒーローたちには漠然と憧れるものがありました。声優という仕事についてからもその憧れは残っていて、そんな中で、まさにヒーローモノのヒロアカに、天喰環として出演させていただけることになったのは、すごくうれしかったです。



―ヒロアカの印象はいかがですか?


とにかく“熱い”です。今日のアフレコでも感じたんですが、ヒロアカはヒーローを目指す高校生たちの物語ということで、環もそうですが、彼らはヒーローとしては、まだまだ不完全な部分があります。それでも自分自身を奮い立たせて強敵に立ち向かう姿勢というか、そういったところが原作を読んでいても熱さを感じるところです。もがき続けて、何が正解かはやってみないとわからない中でいろんな経験を積んでいって、少しずつステップアップしていく姿は応援したくなります。



―天喰環の第一印象はいかがでしたか?


環は最初の登場でタダモノじゃない感を出したと思ったら、すぐメンタルが弱い面を見せて「帰りたいツ…!」って言って、ミリオとは別の意味でインパクトがありました(笑)。そんなギャグっぽいシーンでも彼としては大まじめにやってる結果なので、最初に演じた時はギャグにならないよう気を付けました。持っているものは才能にあふれているけれどそれをうまく出すことができない、自信が持てない、というギャップにかわいらしさも感じられて、親しみやすい普通の少年なんだって思っています。



―ヒロアカの現場はいかがですか?


3期の最終回からの参加だったので、最初の収録は緊張しました。事務所の先輩の内山(昂輝)さんに事前に様子を聞いたりしてました。「先輩、どんなですか…?」って(笑)。参加してみると、緊張感はある現場ですが、キャスト全員が同じ方向を向けるように演出をしてくださるので、演じている身としても、そこが見えたら迷わずまっすぐ進めばいいと思わせてくれる現場です。あと、画にとらわれないところ、キャラクターの気持ちをすごく大事にする演出もあって、ヒロアカのアニメは画面からより強く伝わるものがあるんだなと思います。


―先ほどもお話いただいた、強さとメンタルの弱さというギャップを持つ天喰環を演じていていかがですか?


演じていてひとつ思ったことがありました。第68話で、環はチンピラを取り押さえた後に撃たれて、“個性”が一時的に使えなくなりました。そのあと切島くんが頑張って事件を収めてくれましたが、彼の前向きなキャラクターをひがむのではなく、自分を悲観しつつもしっかりと認めて、ちゃんと言葉にして褒めていたところに、ただネガティブなだけじゃない、環の強さを感じました。それはミリオという存在があって、彼を追いかけてるいるからだとも思います。



―ファットガム事務所のチームはいかがですか?


バランスがいいですよね(笑)。ぼそぼそしゃべるおとなしい先輩と、「ガッツだぜ!」って感じの切島くんと、関西ノリのかわいいおっちゃんみたいなファットガム。賑やかな雰囲気で演じていて楽しいです。



―そして、今日「ビッグ3のサンイーター」のアフレコでした。いかがでしたか?


「次は環の当番回だ」ってわかってる中で、前回から今日のアフレコまで予定より日数が空いてしまって(苦笑)。気持ちは作っていたんですけど、それを持続させるのが難しかったですね。普段どおりに平常心で収録に臨むべきとは思いつつも、この回に懸ける思いというのは強くて、昨日はめちゃくちゃ練習しました。モノローグや回想などで考えさせられるセリフ回しや流れがありましたし、一方のバトルでの技名を叫ぶセリフとか。ご近所に迷惑だったんじゃないかなって(笑)。



―(笑)。


この作品の脚本が素敵だなって毎回思うんですが、セリフの奥にあるものというか、表だけじゃなくて裏の部分が大事で、その基盤ができていれば自分の感情の持って行き方がわかりやすくなるんだろうなと思って。ひと言の奥行きを探るのに苦労しました。



―たしかに、いろんな環の表情が見れるエピソードですよね。


自分だけじゃなくキャストの皆さんからも「環がめちゃくちゃカッコいい回」とも聞いてましたし、ここはバシッと決めなきゃと思っていました。だけど、「彼はまだプロヒーローじゃない。完全なヒーローになっちゃいけない」という演出をいただいて。雄英ビッグ3という実力者でありながら、等身大のもがいてる姿を演じる、そのバランスが難しかったです。


―天喰の“個性”発動シーンや、八斎衆の3人とのバトルもすさまじかったです。


環の“個性”である「再現」は食べたものの特徴を身体に出すことができますが、出して、組み合わせて、攻撃して、ダメならもう一度考えて、起死回生の一発をどう出すか…という戦いでした。その際のモノローグも冷静すぎると完全なヒーロー然としてしまうので、そこも考えながら演じました。そして八斎衆を演じるお三方の演技もあって、叫び声やかける強い言葉などの掛け合いをしっかりやることができました。



―そして天喰とミリオの信頼関係も描かれていました。


今回のお話を通して、ミリオがどうしてあそこまで環のことを信頼しているのか、「お前はサンイーターだ」って言い続けてくれるのか、その理由をしっかりと見ることができました。僕自身も、アフレコに向けて練習を重ねる中で、テストをする中で、セリフの重みも感じられて、深みが増していった感じですね。ひと言では語れない関係ですが、そこをしっかり噛み砕いて演じられたと思います。



―まさに、環の当番回となりましたね。


今まで内気でネガティブな面が目立っていた環が、もともと持っていたけれど出し切れていなかったものを、自分を奮い立たせながら発揮して、ひと皮むけるエピソードになっています。それと、アフレコではまだ映像が完成していませんでしたので、完成したアニメがどうなっているのか、僕も楽しみです。環の戦いはスピード感もありますし、あのタコの足を駆使した大技がどんなふうになるのか…。僕も、昨日は夕飯になんとなくタコ焼きを食べましたから(笑)。



―(笑)環を演じる上村さんならではですね!それでは最後にファン・視聴者の皆さんにメッセージをお願いします。

ヒロアカはこの4期から本格的に参加させていただいていますが、この「ビッグ3のサンイーター」のお話は環がフォーカスされていて、新キャラをここまで掘り下げていただいて、演じる側としてありがたく感じています。先ほどお話したとおり、ヒロアカはどのキャラクターも主人公になりえる作品ですが、このお話ではまさに“サンイーター”こと天喰環が主人公だなと思います。僕自身が演じてきた中でもインパクトのあるキャラクターだと感じています。環の「己との戦い」が描かれますし、この先もひとりひとりが主人公だと思いますので、みんなを応援してほしいと思います。



―ありがとうございました!

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